停電時に活躍する太陽光
発電の自立運転とは?
停電から復旧までにかかる時間
ガス・水道・通信などさまざまなライフラインがある中、電気は私たちの生活に欠かせないインフラ設備です。停電によって長時間電気が使用できなくなると、テレビやラジオ、インターネットなどを介した情報収集ができません。また売電できない時間が長くなると家族や大切な人との連絡手段が途絶えるなど、生活に大きな不便が生まれるでしょう。
しかし電気は他のライフラインと比べて、復旧までの時間が早い傾向にあります。なぜなら水道やガスは地下に埋まっている配管を直す必要がありますが、電気は地上の電線に対して復旧作業を行うからです。
実際に東日本大震災では、ガスの復旧までに約5週間かかったものの、電気は約1週間で復旧しました。
太陽光発電は停電時の備えに
なる?
「太陽光発電システムは災害時に役立つ」というイメージを持っている人も多いでしょう。実際に「停電時でも安心して暮らせるようにシステムの導入を検討している」という人も少なくありません。
とはいえ、太陽光発電システムには蓄電機能が搭載されていないため、停電時には「自立運転」での電気使用に変わります。太陽光発電システムの自立運転モードでできることを紹介します。
夏場の熱中症対策に効果的
太陽光発電システムの自立運転で電源を確保すれば、停電してもエアコンを使った暑さ対策ができます。災害発生時でも室内の温度管理ができるため、小さいお子さんや高齢者のいる家庭でも安心して過ごせるでしょう。また冷蔵庫も使えるので、食品が傷んでしまう心配もなくなります。
気温の高い日に停電が起こると、復旧するまでエアコンが止まった状態の室内で長時間、もしくは数日過ごすことになります。年々夏場の気温は上昇している中でエアコンが使えない場合、熱中症や体調不良を引き起こすことが懸念されます。また買い置きしている食材が傷んでしまうという理由から、冷蔵庫が使えなくなることが心配だと感じる人もいるかもしれませんが、これらの心配が軽減されます。
しかし自立運転では使用できる電力に上限が設けられており、すべての家電製品をいつもと同じように使えるわけではない点に注意しましょう。
冬場の冷えから家族を守れる
太陽光発電システムの自立運転モードであれば、停電時でも暖かい室内空間を維持できます。普段通りに料理もできるうえ加湿器なども使用できるため、冬でも体調管理がしやすいのがメリットです。
長時間の停電による悪影響は、夏場だけではありません。気温の低い冬に停電が発生した場合は、電気を必要とするファンヒーターやエアコンなどの暖房器具が使えなくなります。寒さは体調を崩す原因のひとつなので事前に対処しておきたい点です。
停電中は電子レンジや電子ケトルといった、電気を必要とする調理器具も使用できません。もちろん加湿器も使えないので、インフルエンザなどのウイルスにかかるリスクも高まります。
停電時でも本当に安心?
太陽光発電システムに隠された弱点
太陽光発電システムの自立運転は、停電時でも電気を使える優れものであることがお分かりいただけたでしょう。
しかし太陽光発電システムにも弱点があります。太陽光を取り込めない曇天・雨天や夜間など、発電が不可能な時間帯があるという点です。特に調理器具や照明などを使用する夜間に電気を使えないのは、非常に不便です。
また自立運転で電源が確保できても、使用できない家電製品があることも覚えておかなければなりません。具体的には、太陽光発電システムの自立運転で使用可能な電力は最大1,500Wであることが一般的。炊飯器やヘアードライヤー、食器洗い乾燥機などを使うと、電力のほぼすべてを使い切ってしまうため、非常時は「どうしても必要な家電製品のみ」を使うよう心がけましょう。
太陽光発電の自立運転とは
太陽光発電システムにおける自立運転とは、停電時をはじめとした災害が発生して、電線に電気が流れない事態に陥っても、太陽パネルで発電した電気を使える機能のことです。余った電気を売却する連系運転とは異なり、パワーコンディショナー・あるいは発電モニターを操作する必要があります。
自立運転で電気を使う場合は、家庭内に設置されたコンセントではなく、自立運転専用のコンセントにプラグを挿さなければなりません。もしもの時のために、自立運転用のコンセントの位置をあらかじめ確認しておきましょう。
太陽光発電と蓄電池のW使い
だとなお安心
自立運転モードは電気の復旧に頼らなくても電気を発電・利用できるのがポイントですが、発電した電気を溜める機能はないため、夜間や雨天では電気が使えません。そこで活用したいのが蓄電池です。太陽光パネルで発電した電気を蓄電池に溜めておけば、時間帯や天気に左右されずに電気を使えます。
万が一家電製品を使い続けて電気の容量がわずかになっても、日中に再度充電できます。長期的な停電でも普段と同程度の生活ができるので、W使いならではの安心感があると言えるでしょう。
蓄電池には「特定負荷タイプ」と「全負荷タイプ」の2種類があります。特定負荷タイプは使用する回路の選択が必要ですが、全負荷タイプは住まいのすべての回路で電気の使用が可能です。全負荷タイプは利便性が高い分、高額なものが多いため、予算や電気の使用方法などを考慮しながらタイプを選んでください。